写真は簡単じゃないから楽しい
- Ushun Kitahara
- 5月26日
- 読了時間: 4分

写真撮影が身近なものになってどれぐらいだろうか?ガラケーと呼ばれたスマホもいまではほとんど見かけなくなってしまいましたが、そんなガラケーが登場したのは2000年。
なんと今から25年も前になります。時間が経つのは実に早いですねぇ~。
最初に登場したのはシャープのJ-SH04という現在のソフトバンクの前身にあたるJ-phoneだそうです。ここから一気にカメラ機能を搭載したモデルが続々登場するわけですが、よくよく振り返ってみると今では当たり前の機能だし、世界基準なんですよね。
しかも搭載されたカメラ機能は今では色んな手続きに使用されてる(例えば身分証の写し)し、コロナのときはリモートミーティングには欠かせない機能となりました。
現在のXをはじめとしたSNSが登場したことで、オールドメディアのニュースよりも早く情報を映像化して届けることが増えました。エンタメの側面からも若い女性たちの間では重宝されるようになります。カメラアプリの登場です。今では美肌補正を中心に細くしたり目を大きくしたりメイクの色をコントロールしたり。そんな機能が登場することでカメラ機能はあってはならないものとして確立していきます。
そんなカメラですが、簡単に撮影出来るがゆえに問題も生じます。
こればかりは時代の流れ。仕方ないのですが。。。。
その問題とは?
写真はシャッターを押せば撮れるもの!と考える人の増加です。

ここからが本題。 トップにある写真。これ、例となる画像がなくて申し訳ないですが、スマホで撮影するとどう写るのかというと、人物もひしゃくもすべて器の緑ぐらいの色で覆わてしまいます。 この写真を撮影した環境に使用されているLED照明が緑のみ。実際の目で見て確認した場合も、被写体とそのまわりが緑一色なんです。 スマホカメラで撮影した場合も一眼カメラで撮影した場合も、環境にあわせた撮影を行うと、まんまその色が影響して写真となるのです。(細かくいうと、オートで色温度の変化があり、適正露出機能が加わるので一番明るいところは白トビします。) じゃあどうやってトップになるような写真を撮影するのか? それは、カメラマンによる光のコントロールです。 そこにある光(緑)を活かしつつ、別の場所からストロボを使って被写体などの色を肌色に戻してあげたり、暗い場所で立ちあがる湯気を起こしてお茶を見事に表現したりするんです。
これはカメラの仕組み(被写界深度・シャッタースピード・iso感度の仕組み)と光のコントロールが出来ないと撮影出来ません。
これはプロのカメラマンでも、撮影している対象や撮影のスタイルによっては光をコントロール出来ない方も大勢いて時々、どうやって設定すればいい?って聞かれるときもあります。 あぁ~これ、彼らを決して否定しているわけじゃないですからね!
僕のだってこれはどうやって撮ればいいんだろう?と、確認したり聞いたりすることありますもの。例えば、高級なジュエリーだったり腕時計の撮影ね。
それって難しいの?
うん。ものすごく。 簡単に分かり易く説明するとしたら、新宿や渋谷などどこでもいいので出掛けたときに質屋と百貨店の写真をご覧になって下さい。 高級品を安くみせたい写真
高級品を高価なものにみせたい写真
同じ商品でも質感がまるっきり異なります。
質屋とかあとドンキさんは高級腕時計の写真を安っぽく見せることが多いです。それはお店の利用者に合わせてるのかもしれないです。 反対に伊勢丹さんや高島屋さんのようなデパートは、そのブランドがテナントを借りて自社のブランドを重視するので、安くは魅せることは出来ません。やはり大きな金額を出してもらって購入していただく以上に、その商品の価値を下げられないですし、お客様の価値やステイタスを大切にしている他なりません。
今回のお話、写真は簡単じゃないから楽しい!面白かったですか?
複雑で無形の光、影、色。
これらと遊ぶ楽しさは難しいから楽しいです。 皆さんも是非無形の3種に苦しみながら楽しんでみてください^^
写真協力 PIGHTCLUB モデル @matcha_teacher23
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